OPEN記念【2本セット】 ターリャ ジョゼ・ピテイラ / Talhas Tinto Jose Piteira/ポルトガル赤白
ターリャと言う製法の奥深さ
温故知新による新しいワインの世界
ターリャは素焼きの壺を使って、葡萄畑の天然酵母を発酵に用いる古代の製法。
通常のイーストを加える近代製法とは異なり、発酵の時間がゆっくりと進むため、その間に葡萄の果皮が分解される事で、旨味が果汁に溶け出します。
赤ワインでは熟成に近い柔らかな口当たりを生み出し、白ワインではオレンジワインと呼ばれるジャンルの味わいが生まれます。
どちらにしても、ふくよかで柔らかなワインが生み出される、特別な製法です。
なぜ、このようなワインが見過ごされてきたのか…
それには理由がありました。
ポルトガル国内でも見つからない
幻の銘酒ターリャワインとは?
ポルトガルにおけるアンフォラ(=ターリャ)を使ったワイン醸造は、近年になって急激に注目されるようになりました。
ひとつには、この製法が天然酵母を使ってゆっくりと発酵を進めるため、実にナチュラルな旨味を生み出す事。
また、白葡萄を使ってワインを作る場合には、これがオレンジワインと言われるジャンルに属する事から、最古の醸造方法にして、最新の注目醸造法となりました。
急激に注目が集まる中で、かねてより生産者たちが熱望していた法的な整備も進められ、2010年には遂にDOCターリャが制定されました。
ターリャワインの増産は、ほぼ不可能…
これからも希少な幻のワインです。
ターリャワインは、その名の通り、タリャと言う素焼きの壺を使って発酵させます。
需要が高まるにつれ、多くの生産者がターリャワインを作りたいと考えるようになっていますが、この壺を生み出す技術は、すでに100年前から途絶えています。
ターリャに最適な土、焼きあげる施設も、技術的なノウハウも失われ、復活させるにも情報がありません。
ターリャを補修する技術だけは、ほぞぼそと継承されており、これで甕を守りながらワインを作ってきたのです。
現代、新しいターリャを探すには、例えば農家の納屋に眠っているタリャを探したり、地中に埋まっていたターリャを掘り起こしたり。まさに発掘しているそうです。
ターリャを継承し発展させる
ジョセ・ビテイラ醸造所
ジョゼ・ピテイラは12歳の時からゴッドファーザーであるジョゼ・アマンテ・バレイロの手伝いとしてワイン醸造にかかわってきました。
それがアマレレージャにあるピテイラワイナリーです。
そこでアレンテージョに伝わる2000年の歴史を持つ伝統アンフォラワイン、ターリアワインの醸造のノウハウを学びました。
70年代、このターリアワインの伝統は消滅する寸前でしたが、ジョゼ・ピテイラはその流れに逆らい、醸造方法やテクニック、実験、リサーチなどターリアワイン関するあらゆる書物を読みました。
そうして、2010年にDOCとなったターリアワインはようやく日の目を見るようになりました。
ピテイラワイナリーは30年にもわたってこの伝統ワイン、ターリアだけを造り続けてきました。そんな彼の名前タジョゼ・ピテイラはターリアワインと今日では、密接にむずびついているのです。
彼のターリアは昔ながらのターリアよりも、クラシックでもっとシンプルで、そして誠実味のあるターリアです。
ターリアの“原型”に近いとも言えます。
価格も適当なところですので、まずは、このビテイラを試される事をお薦めします。