畑の哲学者FXピヒラー【ワイナリー紹介】

F.X.ピヒラーワイナリーは1928年から本格的に家族経営のワイナリーとして、
ヴァッハウの地でスタートしました。

当初はたった3ヘクタールだった所有畑は、ワイナリーが世界に認知されるに
つれ拡大し、現在は14.5ヘクタールにまでなりました。

ブドウの栽培はヴァッハウ特有のテラス状の急斜面で行われることから、
すべて手作業での管理が必要という過酷な条件ですが、その手間を惜しまない
行き届いた畑の管理により、オーストリアワインの最高峰と名高い
ヴァッハウの土壌のポテンシャルと、この土地気候のテロワールを奥深く
表現したワイン造りを可能にしています。

現在、父フランツと息子のルーカスが醸造責任者としてブドウ畑の管理と
ワインの醸造を取り仕切り、母であるルドルフィーネが販売管理を行っています。

【偉大なブドウ栽培家】ＦＸピヒラー

この家族経営のワイナリーの長であるフランツは、同業者たちから敬意と
畏怖を込めてF.X.（フランツ・クサファー・ピヒラーの頭文字を取って）と呼ばれ、
自然との対話に最も優れたブドウ栽培家として広く知られています。

ワイン醸造を始めた当初、無口で無骨な彼がこれほどまでに頭角を現すとは、
誰もが想像をしていませんでした。

しかし、彼は繊細な感覚と鋭い眼をを持ち、畑に出れば土壌、気候を感じ、
ブドウの持つ最大級のポテンシャルを引き出す才能を持っています。

【F.X.ピヒラーの哲学】

F.X.ピヒラーは彼らのワイン造りに置いて、常にヴィンテージ、土壌、
そしてヴァッハウの特徴的な局地的気候を忠実に反映している
ワインを造らなければならないと考えます。

それぞれの銘醸畑が持つ複雑で個性的、繊細なニュアンスがワイン
で感じられ、味わえるようでなければならないと。

そしてその為に前提となるのが、何回にも渡る、最も質の高い、
自然に熟したブドウだけを手摘みするという事です。

その様に収穫されたブドウは丁寧に醸造し、30?40年間使用の
オーク材の大樽という従来の方法で熟成されます。

いかなる補糖、清澄、濃縮も行わないことで、よりナチュラルに彼らの造る
ワインの品質を感じることができます。

「ワインのヴィンテージのサイクルと醸造は、人の誕生に似ている。

ワインが造られるプロセスで、我々ワイン生産者はワインに愛情を注ぎ、
手をかけ、そして高い完成度に達するまで、粘り強く導いていかなければ
ならない。」とF.X.ピヒラーは語ります。

【特別なピヒラーの“Ｍ”エム・シリーズ】

「Ｍ」用のブドウは他のラーゲンワインよりも2週間から3週間遅く収穫しています。
「Ｍ」は、収穫される年によりますが、ほとんどの場合、70％は銘醸畑ロイブナーベルクのブドウ。
残りは他の優れた銘醸畑のセレクションから造られる、特別なピヒラーです。

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