ランゲ ネッビオーロ 2010 【バックヴィンテージ】 ジョバンニ モンゾーネ/lange nebbiolo monzone/イタリア赤
家族が守る伝統の味
ジョバンニ・モンゾーネ
イタリア、ピエモンテ州のランゲ地方に居を構える「ジョバンニ・モンゾーネ」は、家族経営で高品質なワインを造り続ける由緒ある生産者です。伝統的な製法を守りながらも、畑のテロワールを最大限に表現することに情熱を注いでいます。彼らのワインは、その土地ならではの個性を映し出し、飲む者を魅了してやみません。
この2010年ヴィンテージのランゲ・ネッビオーロは、ジョバンニ・モンゾーネの熟練した技術と、ネッビオーロという品種が持つ無限の可能性を見事に体現した一本です。
リリース当初は、若々しいベリー系の果実のアロマと、ネッビオーロらしいしっかりとしたタンニンが感じられ、若々しい生命力に満ちたワインでした。
しかし、14年の時を経て、このワインは素晴らしい熟成の道を辿りました。
しなやかに、エレガントに。
これが本当のネッビオーロ
グラスに注がれると、レンガ色を帯びた深みのあるガーネットの色調が、その長い年月を物語ります。
香りには、ドライフラワーやなめし革、森の下草、そしてかすかなトリュフのニュアンスが複雑に絡み合い、エレガントでありながらも奥行きのあるブーケを形成しています。
口に含むと、角の取れた滑らかなタンニンと、熟成によって育まれた旨みが口いっぱいに広がり、ドライチェリーやプラムのような凝縮した果実味に、紅茶やスパイスのニュアンスが重なります。
長い余韻は、このワインが持つポテンシャルの高さを改めて感じさせてくれるでしょう。
2010年は、まさに飲み頃を迎えた特別な一本です。
ハレの日の食卓を彩るのはもちろんのこと、ワイン愛好家の皆様には、その複雑で深遠な味わいを心ゆくまでご堪能いただきたい逸品です。
注目が集まるランゲのネッビオーロ
イタリア、ピエモンテ州を代表する高貴なブドウ品種、ネッビオーロ。
その名を聞くと、多くのワイン愛好家はバローロやバルバレスコといった銘醸地を思い浮かべるでしょう。
これらのワインは、その深遠な味わいと長期熟成能力から「ワインの王様」「女王」と称され、世界中で高く評価されています。
しかし、それに伴い価格も高騰し、気軽に楽しめるワインとは言えない側面もありました。
そんな中、今、熱い注目を集めているのが、同じピエモンテ州のランゲ・ネッビオーロです。
ランゲは、バローロやバルバレスコと同じくネッビオーロを栽培するエリアでありながら、特定の厳格なD.O.C.G.(統制原産地呼称)の規定にとらわれず、より自由な発想でワイン造りが行われています。
ランゲ・ネッビオーロの最大の魅力は、その品質の高さと手頃な価格帯にあります。バローロやバルバレスコに比べて、より若い樹齢のブドウや、D.O.C.G.の基準にわずかに満たない区画のブドウが使われることもありますが、土壌や気候条件は同等であり、熟練した生産者の手にかかれば、驚くほど高品質なワインが生まれます。
熟成期間も短めに設定されることが多いため、若いうちからネッビオーロ特有の華やかなアロマと、エレガントなタンニンを楽しむことができます。
バローロやバルバレスコが長期熟成を経て真価を発揮するのに対し、ランゲ・ネッビオーロは、より日常的に、しかし特別感を伴って楽しめるワインとして、その地位を確立しつつあるのです。