ヴァルポリッチェラ リパッソ ファザン /Ripasso fazan/イタリア赤
再定義されるヴァルポリチェッラ
ファザンが贈る「新・リパッソ」
リパッソ(Ripasso)は、「アマローネの弟」として知られ、アマローネの搾りかすを用いて再発酵させることで、その風味や骨格を纏う手法です。
これまで、リパッソの価値は「アマローネのパワフルさを手軽に体験できること」にありました。
しかし、ファザン(Fazan)のリパッソは、その常識を打ち破ります。
これは、アマローネの「エレガンス革命」を受け継ぎ、リパッソというカテゴリー自体を、日常のテーブルワインの枠を超えた「次世代のエレガント・ワイン」へと昇華させた一本です。
軽やかさと深さの絶妙な調和
ファザンは、重厚さを売りとした伝統的なリパッソとは一線を画します。
彼らが追求したのは、アマローネの搾りかすが持つ豊かな要素を、過剰に抽出しすぎない緻密なバランスです。
リパッソ特有のまろやかな口当たりと、ヴァルポリチェッラの持つフレッシュな酸味が見事に調和しています。
従来のスタイルに見られた「野暮ったさ」や「重たさ」は一切なく、むしろ、口の中で果実味とスパイスが軽やかに舞うようなエレガンスを実現しました。
エレガンスを追求した製法
ファザンがリパッソを「次世代」へと導いた鍵は、その繊細なアプローチにあります。
抑制されたリパッソ工程: 搾りかすに接触させる期間と温度を厳密にコントロールすることで、アマローネの複雑なアロマ(チェリー、カカオ、タバコ)の「エッセンス」のみを抽出。
リッチでありながら、清々しい後味を保っています。
滑らかに磨き上げられたタンニンは、パワフルさよりも洗練された質感をもたらし、ワインを飲む体験を格上げします。
食卓の主役を張るリパッソへ
ファザンのリパッソは、アマローネのエレガンスと、ヴァルポリチェッラの親しみやすさを理想的な形で両立しています。
濃密なソースを使った料理はもちろん、ハーブを使った軽い肉料理や、熟成チーズ、そして普段のパスタにも寄り添う類稀な順応性を持っています。
もはや、リパッソは「アマローネの代用品」ではありません。
ファザンが示すリパッソは、「きわめてエレガントで、毎日の食卓を豊かにする、独自の魅力を持ったワイン」なのです。
次世代の幕開けを告げる、ファザンの「新・リパッソ」で、食事をワンランク上の体験に変えてみませんか。
「ファザン」が、高品質なワインメーカーとして知られるまでの歴史
1952年 Veneto州、およびその中のVerona県に位置するMonteforteを拠点に、地元の小さな農家、栽培者たちが手を結び、共同組合(ワイナリー)としてスタート。
この年、最初の葡萄となる約130万KGを受け入れ、醸造を始めました。
1959年 初めてのボトリングを実施し、Clivusと言うブランド名で販売を始めますが、田舎の醸造所として親しみやすいワイン作りを行っていました。
1976年から、ワイナリーの技術的近代化を推し進め、ボトル詰め設備の導入などが始まりました。
1980年には、タンク内部を加工し、設備の一新をしています。
1990~2000年にかけCastelloaroやFoscarinoといった、高品質ワイン用プロジェクトが立ち上がります。
さらに2010年には、環境、持続可能性の観点から害虫対策にフェロモンを使った「交信攪乱法」をブドウ畑で導入するなど、より深くワインと向き合うようになっています。
当初から450~600人の会員農家を抱えていましたが、2025年現在では、他のワイナリーグループと合併し、合計2450人の会員農家を擁するイタリア最大クラスのワイン共同組合に成長しました。
そして特に高品質なワインを好む市場である日本とアメリカのために、ファザンと言うブランドを立ち上げるに至りました。
ファザン設立の背景
最大の目的は、地域のブドウ栽培者たちが協力し、特定の地域(Territorio=土地・テロワール)を守り育てる事にあります。
この土地は、土壌が火山性で赤みを帯びた色調の土、日光をよく吸い、地中のミネラルを豊かに含む“土地の個性”に富んだテロワールです。この土地の個性をワインに反映することを使命としています。
また、畑は丘の斜面に南~南東向きで広がっており、この向きが地形やブドウの成熟や風通し、昼夜の気温差に良い影響を与え、香り高くバランスの良いワインがつくられています。
要するにこの地域の自然条件(土壌、気候、斜面、風)がワインつくりと密接に関係した産地であり、この恵まれた環境を活かす事を目的として設立されました。
