ターリャ・ブランコ ジョゼ・ピテイラ/Talhas Branco Jose Piteira/ポルトガル白・オレンジ
流行りじゃない…
伝統のオレンジワインの実力!
白葡萄の果皮から旨味やアロマを抽出する、新たな製法としてオレンジワインが注目されるようになりました。
当初、オレンジワインは太古に失われた製法を復活させたと言われ、唯一今でも同製法でワイン造りを行っているジョージアこそオレンジワイン発祥の地と言われるようになりました。
世界中のワイナリーが一斉にオレンジワインの開発に向かいましたが、それほど簡単ではありません。
特に葡萄に付着する自然酵母を使った発酵は、長年の経験がものを言う世界です。
これはジョージアの独壇場か…と思いきや、イタリアやポルトガルでも、この古代製法が伝統的に残った地域がありました。
特にポルトガルのターリャは、生産者こそ少ないものの、国内では高い評価を受けていました。
なぜ、このようなワインが見過ごされてきたのか…
それには理由がありました。
ポルトガル国内でも見つからない
幻の銘酒ターリャワインとは?
ポルトガルにおけるアンフォラ(=ターリャ)を使ったワイン醸造は、近年になって急激に注目されるようになりました。
ひとつには、この製法が天然酵母を使ってゆっくりと発酵を進めるため、実にナチュラルな旨味を生み出す事。
また、白葡萄を使ってワインを作る場合には、これがオレンジワインと言われるジャンルに属する事から、最古の醸造方法にして、最新の注目醸造法となりました。
急激に注目が集まる中で、かねてより生産者たちが熱望していた法的な整備も進められ、2010年には遂にDOCターリャが制定されました。
ターリャワインの増産は、ほぼ不可能…
これからも希少な幻のワインです。
ターリャワインは、その名の通り、タリャと言う素焼きの壺を使って発酵させます。
需要が高まるにつれ、多くの生産者がターリャワインを作りたいと考えるようになっていますが、この壺を生み出す技術は、すでに100年前から途絶えています。
ターリャに最適な土、焼きあげる施設も、技術的なノウハウも失われ、復活させるにも情報がありません。
ターリャを補修する技術だけは、ほぞぼそと継承されており、これで甕を守りながらワインを作ってきたのです。
現代、新しいターリャを探すには、例えば農家の納屋に眠っているタリャを探したり、地中に埋まっていたターリャを掘り起こしたり。まさに発掘しているそうです。
ターリャを継承し発展させる
ジョセ・ビテイラ醸造所
ジョゼ・ピテイラは12歳の時からゴッドファーザーであるジョゼ・アマンテ・バレイロの手伝いとしてワイン醸造にかかわってきました。
それがアマレレージャにあるピテイラワイナリーです。
そこでアレンテージョに伝わる2000年の歴史を持つ伝統アンフォラワイン、ターリアワインの醸造のノウハウを学びました。
70年代、このターリアワインの伝統は消滅する寸前でしたが、ジョゼ・ピテイラはその流れに逆らい、醸造方法やテクニック、実験、リサーチなどターリアワイン関するあらゆる書物を読みました。
そうして、2010年にDOCとなったターリアワインはようやく日の目を見るようになりました。
ピテイラワイナリーは30年にもわたってこの伝統ワイン、ターリアだけを造り続けてきました。そんな彼の名前タジョゼ・ピテイラはターリアワインと今日では、密接にむずびついているのです。
彼のターリアは昔ながらのターリアよりも、クラシックでもっとシンプルで、そして誠実味のあるターリアです。
ターリアの“原型”に近いとも言えます。
価格も適当なところですので、まずは、このビテイラを試される事をお薦めします。